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広い海へ出てみよう/東京海洋大客員助教授-さかなクン

 中一のとき、吹奏楽部で一緒だった友人に、だれも口をきかなくなったときがありました。いばっていた先輩が3年になってとたん、無視されてたこともありました。突然のことで、わけわかりませんでした。

 でも、さかなの世界と似ていました。たとえばメジナは海の中で仲良く群れて泳いでいます。せまい水槽に一緒に入れたら、1匹をj仲間はずれにして攻撃し始めたのです。
けがしてかわいそうで、そのさかなを別の水槽に入れました。
すると、残ったメジナは別の1匹をいじめ始めました。助け出しても、また次のいじめられっ子が出てきます。いじめっ子を水槽から出しても新たないじめっ子があらわれます。
 広い海の中ならこんなことはないのに、小さな世界に閉じこめると、なぜかいじめが始まるのです。同じ場所にすみ、同じエサを食べる、同じ種類同士です。

 中学時代のいじめも、小さな部活動でおきました。ぼくは、いじめる子たちに「なんで?」ときけませんでした。でも、仲間はずれにされた子と、よくさかなつりに行きました。
学校から離れて、海岸で一緒に糸をたれているだけで、その子はほっとした表情になっていました。話を聞いてあげたり、励ましたりできなかったけど、誰かが隣にいるだけで安心できたのかもしれません。

 ぼくは、変わりものですが、大自然のなか、さかなに夢中になっていたらいやなことも忘れます。
大切な友達ができる時期、小さなカゴの中でだれかをいじめたり、悩んだりしても楽しい思い出は残りません。外には楽しいことがたくさんあるのにもったいないですよ。
広い空の下、広い海へ出てみましょう。このページのTOPへ

自分伸ばすもの見つけて/タレント−高木ブーさん

 6人きょうだいの末っ子でどちらかと言えば弱気な性格だったので、よくいじめられました。それを変えたのはウクレレです。

 はじめたのは中学のころです。うまいねとか、いいねとか言われるとうれしくなって、どんどん練習しました。ウクレレをひくことでクラスの人気者になって、友だちが増えました。

 同じころ、ボクシングクラブにも通い始めて、試合にも4回くらい出まし。けんかが強くなれば、いじめられなくなると思ったからです。でも、指をいためるとウクレレがひけなくなるので、けっきょくウクレレを選びました。それでよかったと思っています。

 あのころウクレレを始めたから、大人になって音楽の道に入ることになったし、「ドリフターズ」のメンバーにもなれたからです。

 ドリフの活動は約40年も続いて、僕たちのコントは子どもたちに大人気でした。ほとんどのコントは、いじめに反発するお話だったと思います。
いやりや長介という悪者が、ほかのメンバーを苦しめる。いじめられる4人は僕と加藤茶と仲本工事と荒井注。あとになって荒井さんは志村けんと交代しました。まったくバラバラな個性のメンバーが、困ったときには力をあわせて長さんをやりこめる。

 どこで見ている人は手をたたいて喜ぶ。いじめられていても、けっして独りぼっちではなかったのです。ふり返ると音楽やコントを通じて、まわりには、いつもすばらしい仲間がいました。コントではいじめる側の長さんと、いじめられる側の僕も、性格はまったく違いましたが、ステージをおりると、とても大切な仲間でした。このページのTOPへ

人生は学校だけじゃない/アルピニスト−野口健さん

 いじめはいつの時代にもあります。けっしてなくならないでしょう。なぜいじめられるのかを考えても、なっとくできる理由が見つからない。いじめとは、そういうものだと思います。

 私は小学生低学年のころ、いじめられました。母親が外国人だので、見た目がほかの子と違う。きっかけは、それだけでした。苦しい、つらい気持ちは、ずっと続きました。このままではだめだ。人生を変えたい。そう思っていいました。

 私が変わったのは、山に出会ったからです。登山家の本を読んであこがれ、あぶないからと反対する父親を説得して、高校生から始めました。 山は本当に危険です。

 19歳のとき、先輩が300メートル落下し、亡くなりました。これまでに19人の仲間を失っています。私もヒマラヤで雪崩にあうなどしました。死をとても身近に感じました。
でも死に近づけば近づくほど、生きたいと思う自分に気づいた。生き物はみんは、生きることにせいっぱいです。山に登ると、人間も同じだとわかって、それまでのなやみが、とても小さなことのように思えました。

 私は皆さんにも山に登れと言っているのではありません。人生は学校の中だけではないと言うことをわかってほしかったのです。わたしにとって山がそうであったように、みなさんにも自分を変えるきっかけになるものが必ずあります。

 まず、なやみを誰かに話してみることです。友だちでも大人でも。けっして一人で悩むだけでは解決しません。
 
 いじめのように人間は人間を傷つけることがあります。でも人間を助けてくれるのも人間しかいない。それも登山で学んだ大切なことです。このページのTOPへ/

自分の欠点ごと認めて/シンガー・ソングライター-川島あい

 歌手を目指して福岡県から一人で、東京へ来ると同時に高校に入学しました。芸能コースで有名な私立で、同級生はすでに芸能界入りしている子や、おしゃれな子ばかり。自分がとても浮き上がって感じました。

 自分ではあたりまえだった福岡県の方言に、まわりは「変だよね」「面白い」と言います。言われたほうは、面白いはずなんてないです。毎晩、故郷の母に電話して、「気にせんときぃ」と慰められていました。

<絶望のとなりにはいつでも/希望がいたりするでしょう>
「天使たちのメロディー」という歌は、当時の孤独な思いから何とか立ち上がりたいという気持ちを込めてつくりました。

 なじむまで1年かかりました。渋谷の街での路上ライブをくりかえすようになってから、自分から心を開いて話せるようになりました。

 心から打ち込めることがあれば、傷つけられても小さいことだと思えます。私の場合は歌でしょう。やりたいことが見つからない間は、何もしなくたっていいんです。必ず何かとめぐり合う時が来ますから。
 今も、自分に自身を持てずに人見知りをします。何でも自分から話せるような人がまぶしく見えます。とんな時、「お前はお前なんだからいいよ」と言われると、すごく助かります。無理に変わらなくていい。難しいけど、自分のことを欠点ごと、自分で認めてあげられたら、少し楽になると思います。
自身が持てない人ほど、誰かに相談するのは気が重いものです。でも本当に追いつめられた時は、絶対に相談して下さい。
まわりの大人の人も、その様子にきっと気づいているはずです。このページのTOPへ

後10センチそばによって/プロサッカー選手-中村俊輔

 更衣室にもどったら靴がかくされていて、探すと電灯からぶら下がっていました。靴下が切りさかれて布きれになっていました。自分が体験したことです。
Jリーグの横浜からイタリアのレッジーナに移籍した4年前。古株の選手たちが新人をからかう恒例のいたずらでした。

 いじめではありませんが、とても驚きました。
落着いているふりをして周りを見ると、みんながぼくの反応をうかがっていました。
子どものころチームでは、くだらない理由のけんかがあったし、好き嫌いで分かれたグループもありました。でも試合になれば、みんなが力をあわせなければなりません。そんな環境で育ったから深刻ないじめはなかった。いま、日本で起きていることを聞くと、自分はめぐまれていたと思います。

 イタリアでつらかった時期を乗り越えられたのは、自分だけの力ではありません。やさしくしてくれた人が近くにいました。チームドクターや道具係りの人たち。話しかけてくるときは、体を寄せてきたり、肩を組んできたり。日本の常識でいえば、少し気持ちが悪いくらい。でも遠慮したり、警戒したりする気持ちがほぐれたのは、彼らがそうやって近づいてきてくれたからでした。

 周りにいじめられている人がいたら、あと一歩近くにいて「どうしたの」と聞いてあげたらどうでしょう。それでも心を開いてくれなかったら、あそ10センチ近寄って肩に手をかけてみて。同じ言葉でも、モット気持ちが伝わるはずです。

 あなたがいじめられているとしたら、思い出してもらいた。一人でがんばらず、誰かに甘えていいんだよ。 このページのTOPへ

苦しくてもいきのびて/作家-石田衣良(いしだいら)

 これから本当のことだけを書きます。ぎりぎりに追い込まれた人には、理想や慰めより真実のほうが救いになることがあるからです。

 日本では全ての集団でいじめがあります。教室だけでなく、職員室でもPTAでも変わりません。学校を管轄する文部科学省でも、教育基本法を審議する国会でも、いじめはきっとあることでしょう。

 連日いじめキャンペーンを張っているメディアでも変わりません。テレビ局にも新聞社にも、いじめは絶対にある。それを客観的に認められない人は、記者としての適正を欠くくらいです。

 だれもがいけないといういじめが無くなる気配はありません。あなたは、今日いじめられるのがわかっている学校に向かわなければならない。とてもつらいことでしょう。ぼくにはなにも、あなたにはできません。すごくくやしくて情けないけど、なにもしてあげられないのです。

 ただぼくはあなたが自殺することは禁じます。あなたはあなただけでなく、たくさんの人の思いを受けていきている。いまのあなただけでなく、未来のあなたにも責任がある。状況はきびしいかもしれない。でも永遠には続かない。

 むかし、ニーチェというおかしな科学者が言いました。「あなたを殺さないものは、あなたを強くする」。強くなってください。まわりの正しい大人たちより、もっと大人になってください。死んだふりして、苦しい時間を生きのびてください。そして、いつか笑いながら光の中を歩いてください。あなたが生きていることが、きっと誰かの力になる。その日は必ずやってきます。 このページのTOPへ

大好きなもの大切に/大リーガー-松井秀喜

 君は、無理して立ち向かわなくていいんだよ。
学校やクラスにいても楽しくない。仲間にうまく入れない。それなら、それで、別にいいんじゃないかな。だれかが作った世界に君が入らなければいけない、ということはないんだよ。

 それより、君には、居心地のいい場所で、自分の好きなことに夢中になってほしい。何かに没頭することによって、いやなことが気にならないことって、あると思うんだ。
逃げるんじゃない。自分から好きな場所を選ぶんだ。その中で同じ夢を持った友だちに出会うこともあるだろう。新しい仲間ができるかもしれない。

 ぼくは、小さいこと、体が大きいいだけでなく、太っていた。それを悪くいう友だちがいたかもしれない。ぼくはまったく気にならないタイプだからコンプレックスを感じることもなく、ただ大好きな野球に没頭していた。

 そのうちに、自然と体も絞れてきた。もちろんいい仲間とも、たくさんめぐり合うことができた。
だから君にも大好きなことを見つけて、自分の夢を持ってほしいんだ。スポーツが好きな人もいれば、音楽が好きな人もいるだろう。何かを書いたり、作ったり。見ることでもいいんだ。大好きなものに出会えたら、それを大切にしてほしい。

 君をいじめている人がいるとしたら、その人もきっとつらい気持ちでいると思う。だって、人をいじめることが夢なんて人はいないはずでしょう。

 いじめは夢の遠回りなんだ。そのひとにも、自分の夢を早く見つけて欲しいと言いたい。後悔するような時間は、短い方がいいからね。だから、いま君が立ち向かうことはないんだ。 このページのTOPへ

家族を信じはなしてみよう/プロゴルファー-横峰さくら

 いまは元気いっぱいのプロゴルファーに見えると思いますが、これでも私、いじめられっ子だったんです。いじめられたのは、小学校4年生のころ。毎週月曜日に学校を休むようになったことがきっかけです。

 8歳からゴルフを始めましたが、うまくなるには実際のゴルフ場を回るラウンド練習が欠かせない。そこで父が、土、日曜日に比べるとゴルフ代が安い月曜日を「ゴルフの日」と決めて、学校を休ませるようにしたのです。

 それからです。男の子5、6人が「なんでお前だけ休むんだ。ズルい」と言い出し、ことあるごとに意地悪するんです。

 「私が何か悪いことをしたのかなあ」と悩みましたが、答えは見つかりませんでした。学校に行くのがいやで、いやで。

 子どものころの私は、必要最低限のこと意外はしゃべらないほど無口だったのですが、さらに口数が減り、暗くなりました。この異変に気づいたのが2人の姉でした。問われるままに学校に行きたくない理由を話しました。

 これが、姉から母から父に伝わり、父が学校に乗り込んでいきました。いじめた男の子を呼び出して「女の子1人をよってたかっていじめるなんて。こんど、いじめたら、ただではおかない」。このけんまくに恐れをなしたのか、意地悪はなくなりました。

 この件で、わかったこが「話すこと」の大切さです。私は姉に話したとたん、心がずっと軽くなったのをおぼえています。話したおかげで、その後、いじめの解決にもつながりました。きょうだいもお母さんもお父さんも、家族はあなたの最高の味方です。信じて、まず話してみようよ。
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違う世界がすぐそこに/ジャーナリスト-鳥越俊太郎

 15歳の君が1年間、いじめられているとします。時間に直して考えると、24時間×365=8760時間です。仮に16歳になった君がその先60年間生きたとします。何時間残っていますか?約53万時間です。

 命の時間を考えてください。いじめっ子に出会っている時間は、命の長さを直線としたら、その長い人生の、ほんの1点に過ぎません。すこしだけがまんすれば、ワクワク、ドキドキすることがいっぱいの時間が待っているのです。

 中学校でいじめられても、高校へ行けば、新しい友達ができる。大学になると、もっと別な出会いがある。社会に出れば、まったく別の世界です。

 いじめられると、その時は、とっも大変なことのように思えるかもしれない。けれど、それがすべてと思わないでほしい。もう真っ暗で、どうしようもない、やっていけないと思うかもしれない。でも、明けない夜はない。朝までの間、ちょっと目をつぶって立ち止まってください。違う世界が開けてきます。

 いじめは、一人の人間の心の中に差別や偏見などとともに、同居しているのです。いじめられていた子が、いじめる側に回ることも起きます。いじめはこの社会からはなくならないと思っています。

 ぼくも子どものとき、いじめにあい、石を投げられたりしました。でも、近所の体のでかい、強い友だちが「ちょっと待った」といっては、救ってくれました。地域社会があって、がき大将がいた時代でした。
ぼくは、66年生きて、去年、ガンの手術をしました。

 君がいま捨てようしている命のために、病気と闘っている人がいることも知ってほしい。
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笑顔生き抜くため/アナウンサー-久保純子

 駐在員だった父の仕事の関係で、英国からもどり、東京都内の公立中学校に入りました。「彼女としゃべるのやめよう」。そう言われたり、クラスに一人で残っていたら、電気を消されたり。異質な者は認めないような雰囲気でした。

 英国では、「ジャップ」と通りががりのバスから言葉を投げられたり、生卵をぶつけられました。そういう英国から日本に帰ってまで、なぜこんな思いをしなっくてはいけないの、と悲しくなりました。
ケータイでのいまの陰湿ないじめとは違いますが、無視・「しかと」はとてもつらかったのを覚えています。

 あの年代の女の子は群れて、いじめの対象も次々と変わっていく。いま思うと、相手のグループは、私の、落ち込んだり、卑下したり、くらい顔をしてもうだめだとか思ったりしている姿を見なかったのではないか。それで自分の存在を確認していたのかもしれません。

 他人の行動を変えるのは難しいけれど、自分は変えられる。明るく、楽しそうにしていればいいのです。やり返すのではなく、いつもにこにこと。胸をはって。笑っていると、自然と前向きな気持ちに傾く。英国で見つけた、私なりの生きぬくための方法です。

 4年前、母親になり、娘ともいろいろな話をします。もともと私は、話し好き。学校から帰ってくると、「どうしたら友だちの輪に入れるだろう」と英国では両親、日本では祖母、ベビーシッターに話して、気が楽になりました。何がつらいのか、思いを内にとどめないで、声に出してみてください。
 私たち大人を頼ってください。信じてください。このページのTOPへ

ひとり世界広げる好機/作家・モデル-華恵

 幼いころから、いつも本がそばにありました。米国人の父と日本人の母の間に生まれ、6歳で日本へ。急に周りとの違いばかりが目立ってしまい、うまく友だちをつくれない時期がありました。でも、いつも助けてくれたのが本でした。

 小3の終わりごろ、クラスの女の子とのちょっとしたけんかから、一時期ひとりぼっちになってしまいました。でも、本の中でも、「現実的」と思える強烈な出会いはあります。私が、ひとりになっても、はげまされたり、自分のことが前より見えてきたりしたのは、本の中でのそれがあったからです。

 いじめは、中学生のいまも、みじかに見聞きします。でも、読書でも楽器でも勉強でも、没頭できる何かがあれば、いじめることからも離れられるのではと思います。
 友だちは大切ですが、ひとりの時間も必要です。まわりを冷静に見たり、自分の考えを深めたりできるから。いじめられている子も「一人になれるチャンス」と思って、読書でも趣味でも何でもいいから、自分の世界を見つけるのも一つの方法じゃないかな、と思います。

 いつも「みんな」と一緒じゃなくてもいい。「友だちをつくろう」と必死になっているとからまわりしてしまうし、自分が見えなくなってしまいます。私も、たとえば読書のように、好きなことに熱中し始めると、不思議と「私もそれ読んでる」と話しかけられたり、自分に合う友だちが増えてきたりしました。

 「ひとり」になってもいいと思う。それは、自分の好きなものを見つけたり、新しいものとの出会えたりするチャンスなのです。このページのTOPへ

大きな夢が支えてくれる/漫画家-松本零士

 あなたはいじめられて悔しい思いをしているだろう。涙を流しているかもしれない。その涙は恥ではない。有史以来の英雄もどんな人でも、泣いたことのない人など、ひとりもいないはずだ。絶望しないでほしい。いつか笑う日がくることを信じてほしい。

 あなたの人生ははじまったばかりだ。目の前には、時間という宝物がある。無限大の可能性がある。未来は両手を広げてあなたを待っている。

 人はみんな何かをなしとげるために生まれてくる。それぞれ果たすべき役割がある。
自分は何のために生まれてきたのか。それはいまわからなくてもいい。必ずわかるときがくる。いずれ、自分はこうなりたいという夢が見えてくる。

 それが、どんなに大きな夢でも恥ずかしがることはない。夢は、大きければ大きいほどよい。年をとればとるほど、夢は縮んでいく。だから夢の土台は大きくかまえなければいけない。
あざけられたり、ひやかされたりしてもかまわない。いちど見つければ、あとは夢があなたを支えてくれる。だれに何を言われても気にしなくていい。大人には時間がない。あなたにはある。なにより自分の人生は自分で決めるべきものだ。

 さびしくなったら、ひとりぼっちではないことを思い出してほしい。お父さんとお母さんがいたから、あなたがいる。お父さんとお母さんも、そのお父さんとお母さんがいたから、生まれてきた。
あなたの体の中には、ものすごい数の先祖代々の思いと夢がつまっている。あなたは、それほど多くのものを受け継いでいる、とても大切な人間なのです。 このページのTOPへ

それでも、話してみよう/落語家-林家正蔵さん

 小学校低学年のとき、僕はよく友達から、からかわれました。父親は林家三平という人気のある落語家でしたから、「おまえも何かおもしろいことを言え」とか、テレビに映る父親の髪形を引き合いに出して「もじゃもじゃの息子」とか。とてもつらかった。

 それを誰に相談すればいいのかわからない。父親は仕事が立て込んでいたし、家の人はみんな忙しそうで、言い出せない。ずっと一人で我慢していました。

 落語家の家には、住み込みで修業する内弟子という人たちがいて、あるとき一番若いお弟子さんが声をかけてくれた。乱暴な口調で「おい、何かあったろ」って。僕はつらいことや、いやなことを一気に話しました。とても楽になったことを覚えています。

 君の家の人も忙しいかもしれない。学校の先生も話しづらい雰囲気に見えるかもしれない。でも、話してみたら、どうですか。わかってもらえないと思ったら、また別の人に話してみてください。君の話を聞いてくれる人は、必ずいます。 僕は大人になって落語家になりました。人に話をすることが仕事です。話すことをやめたら、自分の気持ちを人に伝えることはできないのです。

 落語に出てくるのは、変な人、そそっかしい人、どうしようもないなまけ者と様々ですが、みんなよく話しあいます。馬鹿馬鹿しいことでも、一生懸命に。そんな落語を、いいもんだと思って、聴きにきてくれる人が、最近はずいぶん増えました。何でも人に話す。それをきちんと聞く。そのことの大切さが分かる大人は、君が考えているより、ずっと多いと思います。話すって気持ちのいいものですよ。
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すばらしい瞬間必ず来る/児童文学者-あさのあつこさん
「おれはおまえの文章が好きだ。才能があるぞ」。中学校のとき、先生は私の作文をそんなふうにほめてくれました。作文の内容は忘れましたが、先生の言葉の内容だけはよく覚えています。何となく「もの書き」になりたいと思っていた私は、「夢を捨てなくていいんだ」と、自信を持つことができました。
そのころの私は、勉強も運動も真ん中の下くらい。「ほかの人とちがう人でありたい」と考えているのに、「ちがいを出すにはどうすればいいの」と迷っていました。「あまりちがいすぎてもこわいな」とも思っていて、「だれか答えを教えて」という気持ちでした。先生がほめてくれたのは、そんなときです。
もし前日に私がいなくなっていたら、こんなすばらしい瞬間(しゅんかん)に出会えませんでした。こうした瞬間が来るのは明日かもしれないし、10年後かもしれません。でも、君たちより何十年も長く生きてきた大人として、これだけは言えます。「すばらしい瞬間は必ず来ます」 中学野球が舞台の小説「バッテリー」を読んだ若者から手紙をたくさん受け取りました。「元気が出た」「明日、学校へ行ってみます」。そんな手紙を受け取ると、「自分がだれかを支えている」と、とてもほこらしく感じました。「もし、私がいなかったら、その人を元気づけるものが一つ減っていた」と。
人は生きていれば必ず、だれかに支えられるだけでなく、だれかを支えています。もし、あなたがいなくなれば、あなたに支えられるはずだった大勢の人を悲しませることになるのですから。
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死なないで、逃げて逃げて/劇作家-鴻上尚史さん
あなたが今、いじめられているのなら、今日、学校に行かなくていいのです。
あなたに、まず、してほしいのは、学校から逃げることです。逃げて、逃げて、とことん逃げ続けることです。学校に行かない自分をせめる必要はありません。大人だって、会社がいやになったら、会社から逃げているのです。
次にあなたにしてほしいのは、絶対に死なないことです。
そのために、自分がどんなにひどくいじめられているか、周りにアピールしましょう。思い切って、「遺書」を書き、台所のテーブルにおいて、外出しましょう。学校に行かず、1日ブラブラして、大人に心配をかけましょう。そして、死にきれなかったと家にもどるのです。 それでも、あなたの親があなたを無視するのなら、学校あてに送りましょう。あなたをいじめている人の名前と、あなたの名前を書いて送るのです。
はずかしがることはありません。その学校から、ちゃんと逃げるために、「遺書」を送るのです。
死んでも、安らぎはありません。死んでも、いじめたやつらは、絶対に反省しません。
あなたは、「遺書」を書くことで、死なないで逃げるのです。
だいじょうぶ。この世の中は、あなたが思うより、ずっと広いのです。
あなたが安心して生活できる場所が、ぜったいにあります。それは、小さな村か南の島かもしれませんが、きっとあります。
僕は、南の島でなんとか生きのびた小学生を何人も見てきました。
どうか、勇気を持って逃げてください。このページのTOPへ

世の終わりと思わないで/物理学者-小柴昌俊さん
「これをやりたい」というものは、だれに言われても見つからない。自分で試してみて、「これなら」と思うものを見つけなさい。 それが見つけられれば、ほかの子にいじめられても、死のうとは思わないはずだよ。
ぼくは小児マヒになって、右腕が不自由になった。いまでも少し障害が残っているけどね。それで、夢だった軍人と音楽家はあきらめた。入院中に担任の先生が持ってきた本が、物理学とはこういうものだと教えてくれた。
その後、大学院でおもしろさに引き込まれたが、振り返れば、あの本との出会いが始まりだったと思う。
君は、いじめと出会うこともあるかもしれない。でも、僕にとっての物理学のような出会いもある。それを大事にすれば、自分で進んで何かをする力も自然にわいてくる。
いまのお母さんたちは、子どもの試験の成績をよくすることで頭がいっぱいだよね。だから塾にかよわせることになる。でも、テストの点数は、学校で先生が教えてくれたことを理解して、覚えて、こたえを書く能力を見た結果でしかない。それだけで人を評価することはできない。
そういう受け身の能力のほかに、もう一つ大事な能力が、さっき言った自分で進んで何かをする力だ。二つの力のかけ算が、すべての人間の力と言えるのではないのかな。
もし、君がいじめられたとしても、この世の終わりだと思ってしまわないでほしい。
子どもたちは一人ひとりまったく違う。さまざまな出会いをきっかけに、夢中になれるものを見つけてほしいな。このページのTOPへ

自分支える足の声、聞いて/作家-高史明(コサミョン)さん
ぼくだけは
ぜったいにしなない
なぜならば
ぼくは
じぶんじしんだから
31年前、ひとり息子の真史(まさふみ)は、人知れず詩を書きためた手帳の最後にこう書いて、自死(じし)しました。12歳でした。
「なぜ!」という自問をくりかえしながら、息子が残した詩を妻とともに「ぼくは12歳」という詩集にまとめました。読者から多くの手紙が届き、訪ねてくる中高生も後を絶ちませんでした。
ある日、玄関先(げんかんさき)に現(あらわ)れた女子中学生は、見るからに落ち込んだ様子でした。「死にたいって、君のどこが言ってるんだい。ここかい?」と頭を指さすと、こくりとうなずきます。私はとっさに言葉をついでいました。
でも、君が死ねば頭だけじゃなく、その手も足もぜんぶ死ぬ。まず手をひらいて相談しなきゃ。君はふだんは見えない足の裏で支えられて立っている。足の裏をよく洗って相談してみなさい。
数カ月後、彼女からの手紙には大きく足の裏の線が描かれ、「足の裏の声が聞こえてくるまで、歩くことにしました」と書かれてありました。
思えば、真史が最後までこだわった「じぶんじしん」とは、足の裏で支えられた自分ではなかった。そのことに気づかせてあげていれば……。
彼も学校でいじめなどのトラブルにあっていました。いじめは許されない。しかし、それと向き合うことで、人は今より強い自分になれます。
命は一つだから大切なのではなく、君が家族や友人たちと、その足がふみしめる大地でつながっている存在だから貴重(きちょう)なのです。切羽(せっぱ)つまった時こそ、足の裏の声に耳を傾けてみてください。
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小さな世界、出てごらん/作家・カヌーイスト-野田知佑さん
ぼくは四国の吉野川で「川の学校」の校長をしている。毎夏、小5から中3までの子どもを集めて、川遊びを教える。今年の参加者のA君は中1。先日、ぼくに手紙をくれた。
A君は、最近までいじめっこだった。グループをつくって、変わったところがある子や生意気な子、ぼんやりした子をいじめていた。
A君は、「川の学校」に入って驚いたらしい。彼の学校なら、いじめにあいそうな子がたくさんいたからだ。でも、一緒に遊んでいるうちに、その子たちが違って見えた。
どんくさそうに見えた小6の女の子は、エビをとるのがうまくて、夜、たき火の前で話をすると、自分の知らないことをたくさん知っていた。カヌーが転覆(てんぷく)した時、まっ先に助けてくれたのは中3の男の子だった。体が大きく、力もある。魚とりもうまい。
それに講師のおじさんたち。魚を素手(すで)でつかんでとり、コイやナマズをもりで突いてくる。大人はなんてかっこいいんだと思った。
自分がやっていたことが幼稚(ようち)なものに感じた。人をいじめるなんて、後味が悪いし、格好悪い。小さな世界でいい気になって、はずかしい。「ぼくは早く大きくなって、かっこいい大人になりたい」。その手紙はしめくくってあった。
A君は他人をいじめるみじめで小さな世界より、もっと自由で楽しい場所があることを知り、いじめから脱出した。
自分の小さな空間から出て、それまで知らなかった物や人に会うこと。それは君の人生を変える。いじめている君へ、一人で外に出て、いろいろな人に出会ってごらん。
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